風には明日の風がある
まだまだ梅雨は続いていますが、素晴らしい天気に恵まれました。日中の最高気温は既に30℃を記録しました。まだ6月ですよ、太陽さん。しかし、湿度が50%くらいで、気温の割には過ごしやすく感じます。真夏の30度ですと、湿度のせいで、ジメジメして不快な感じがします。部屋の中であれば、エアコンで何とか凌げますが、外では日陰を見つけて、直射日光に当たらないように注意しなければなりません。熱中症の脅威は、毎年嫌と言うほど、ニュースで流れているので、知っています。周りの人たちも、みんなで声を掛け合って、水分補給や塩分補給を積極的に行うようになってきましたね。部活動や仕事で屋外作業する時もそうですが、レジャーでも夜間でも気を抜けません。風が吹くと、肌の表面に水分があれば、気化熱で涼しく感じられます。ですが、風は気まぐれのようで、「さあ、風よ、吹け」と言っても、すぐにはやってきません。風が生まれるのは、気温差による気流の変化だと思いますが、地形や、建物、樹々などの影響を受けて、流れは様々に変化しているようです。今住んでいるアパートは、いわゆる東向きなのですが、午後3時頃から、西から風が入ってくることが多いという事に気付きました。ですから、西日を遮って、西側の部屋の窓を開けておくと、風が部屋の中を通り抜けていくので、室内が涼しくなります。西日を遮る事が重要で、それが出来なければ、室温はなかなか下がりません。下がると言っても、1・2度の変化ですが、どちらかと言えば湿度が下がる事が、重要だと言えます。それにより、不快さが軽減されますからね。建物の東側は、駐車場になっていて、その奥に細い街道があります。車が1台通ることができるくらいです。その向こうは竹林があり、その向こうに川が流れています。竹林は防風林の役目があるのだと思いますが、東からの風、つまり川の方から吹いてくる風をたしなめています。表現が微妙ですが、ニュアンスは伝わりましたか?その竹林を、部屋の窓から眺めていると、風がどのように流れてきているか、知ることができます。暫く眺めていると、コーラス隊が、体を揺らしながら、歌っているように見えてきますから、なかなか愉快な気持ちになれます。中学校では、結構厳しく、合唱の訓練が行われました。もちろん、学校によるのでしょうけれど、毎日、朝夕は必ず合唱がありましたし、全校集会でも、学年集会でも合唱がありました。歌うだけではなく、体の動かし方、姿勢、口の動きなど、かなり厳しく指導を受けた記憶があります。リズムをとるために身体を揺らしたり、顔を動かしたりするのだと思います。しかし、オペラ歌手などを観察して分かるように、本当に歌う事に集中するのであれば、直立不動が最適ではないのか、と思ったりもしたのですが、そんな事を言えば角が立つ、ではなくて、要指導の対象となりますから、憚られる思いでした(誤用)。昔から、いくつもの言葉を呑んできたことでしょう。そんな言葉たちが、今まさに再結集して、こうして人目を憚らずに(これは正用)紡がれているのかもしれません。紡いでいるのか、綻んでいるのか、果たしてどちらなのか、客観的に判断することができませんから、棚上げとしておきましょう。明日は明日の風が吹く、という言葉がありますが、意味としては、成り行きを委ねる、ということです。しかし、その風がどのように吹くのか、体温を奪うような危険な風なのか、そよ風のように、優しく包み込んでくれる風なのか、見極めるだけの努力は必要であると感じられます。その指標として、物事の「揺れ」を観察する、という方法が最も有効であることでしょう。さて、外の樹々が、風に揺れながら「おいでおいで」と言っているように見えるので、少し散歩をしてきます。