雑談

タネも仕掛けも100均です

子供たちが、100円均一ショップで、手品のオモチャを買って遊んでいました。長女は、小学校2年生である程度字が読めるので、中身を取り出して、説明書きを一生懸命読んで理解していました。次女は5歳で、ひらがなとカタカナしか読めませんから、理解に苦しんでおり、途中からぐずり始めてしまいました。しかも、手品のレベルが高いモノを選択してしまったみたいで、それが一層理解を難しくしており、悲しみも増大していたようです。何を言っても聴く耳持たず、泣き叫んでいたので、ここはひとつ、そのオモチャで遊んでやるか、と奮い立ち、説明書を読みながらその手品の仕組みを理解するように努めました。それは、コインを容器に入れて、布で包み、観客に渡します。そして、おもむろにポケットから封をされた入れ物を取り出し、そちらにコインを移動させる、というトリックです。タネ明かしすると、最初に入れた容器は、握ると変形して隙間ができるのです。布に包まれた容器を観客に渡す前に、隙間からコインを素早く抜き取ります。そして、ポケットから取り出す入れ物は、封をしてあるのですが、コインを入れるためのスライドゲートがあります。抜き取ったコインをスライドゲートの中に投入します。そして、そのスライドゲートだけを抜き取ると、コインが入れ物に入った状態になります。なるほど、と納得の仕組みですが、こういう発想は、とても面白いと感じました。どうやったら、違和感を与えずに、手品ができるか、というアイデアが詰まっているので、100円という安価なオモチャでも、素晴らしい価値があるのではないでしょうか。次女には、それを教えながら見せたら、たった1回で理解して、あとは自身で準備して、手品を披露していました。演出もどこで覚えたのか、それなりに見せていました。子供というのはたいしたものです。すっかりご機嫌になったので、一安心。手品というのは、「なぜ?」という疑問を抱かせ、興味を持ちやすいので、万人に親しまれやすいのだと思います。同じように疑問を投げかける数学や哲学といった学問は敬遠されがちですが、その差は視覚的な情報かなと思います。疑問が物理現象によって提示されると、多くの人が関心を抱きやすいのかもしれません。あとは、演出という部分もあるでしょう。数式が、恋愛風に展開されたら、きっと中高生は理解が進むのかもしれません。それを演出するだけの環境が必要になりますから、簡単ではないとは思いますが・・・まぁ、こういう時にバーチャルリアリティの技術を利用すれば良いですね。インターネット環境があれば、どこにいても学習はできる、という時代になりつつありますし、好きな時に観る事も可能ですから。ただし、学習のモチベーションを継続させるのは、簡単ではないでしょう。周りには、楽しいオモチャやイベントがたくさんあることを知っていれば、なおさら、勉強の価値が実感されにくいと思います。学ぶことの楽しさ、或いは必要性を幼少から理解できる人たちは、素晴らしいですね。僕は遊んでばかりの子供時代で、楽しかったとは思いますが、勉強が辛く、今ごろ苦労しています。子供たちには、そのような事がないように、と考えますが、そうするとただプレッシャーを与えてしまうので、なるべく口には出さないように気つける必要があります。口癖が「宿題をやりなさい」となってしまうと、のび太君のママみたいで、角が生えてきそうです(ジョークですよ)。そういえば、のび太くんは、あやとりがとても上手です。他にも射撃と睡眠が得意ですが、おそらく空間を把握する能力に長けているのでしょう。であるならば、手品も上手なのではないか、と想像します。もちろん、練習は必要でしょうけれど。のび太君は、マンガでは勉強も運動もできない、いじめられっ子として描かれていますが、彼のことを羨ましいと思った読者は大勢いたことでしょう。だって、ドラえもんという友達がいますからね。

アトラクション後は冷静