散歩

狩りをする鳥

また沖縄の話になりますが、海岸沿いの歩道を歩いている時に、ふと海の方を見たら、1羽の鳥が空を旋回していました。旋回というか、巡回とも言えるような、不規則なうごきではありましたが。8の字を描いていたようにも見えました。それで、何をしているのかな、あと歩みを止めて、暫く眺めていると、急に態勢を下向きにして、海面に落ちていきました。物凄い速さです。それで、海面に足から突っ込み、直ぐに上昇しました。ああ、エサを上空から探していたのか、と納得して、面白そうだったので獲物を捕まえるまで見届ける事にしました。海面から上昇する際、羽根や身体に海水が飛んで濡れるみたいで、犬みたいに身体をブルブル!と震わせながら飛んでいました。テレビで見るハンターはそんな動きをしていなかったので、とても新鮮な行動に見えました。鳥も濡れたらブルブルするのですね。そのブルブルする瞬間は、羽根も震わせるので、少し高度が下がります。しかし、0.5秒くらいですぐに態勢を整えて上昇していき、また上空を旋回して獲物を探し、見つけたら急降下、という行動を暫く続けていました。10回くらい繰り返していましたが、なかなか獲物を捕らえる事ができません。意外と大変のようですね。テレビで見たのは、たまたま捕獲に成功した映像ばかりを使用しているのでしょうか。それほど成功率は高くない様です。それとも、子供の鳥だったのかな?残念ながらサイズだけでは子供かどうか判断がつきません。鳥との距離は50mくらい離れていたので、よく見えませんでしたが、首が少し長くて、白っぽい。身体・羽根は灰色に見えました。これだけでは判らないと思いますが「身体をブルブルする鳥」で検索したら、やはり何も情報は出てきませんでした。仕方なく、沖縄県に生息する鳥類を一つずつ見ていくと「ウミウ」が一番近いと思います。「鵜」と言えば、地元の鵜飼いが有名ですが、船に乗ってその鵜飼いの様子を会食しながら楽しむ、というツアーがメジャですが、一度だけ参加したことがあります。友人15人くらいで船を貸し切って鵜飼いを観ました。気心の知れた人たちばかりだと、盛り上がり方が違います。僕は大人しいほうですが、周りの友人が賑やかで、それがありがたいと感じる事があります。鵜飼いの時はそうでした。単純に楽しかったと記憶しています。暗闇の長良川の水面で松明の明かりを頼りに、鵜を操り次々と魚を捕らえる映像は、とても新鮮でした。鵜匠さんの腰ミノは、何か意味があったと思うのですが、忘れてしまいました。話を聞いたような記憶があります。調べて見ると、水しぶきの侵入防止と、防風の役目を果たすようです。身体を冷えから守ってくれるものですね。なるほど。やはり聞いた気がします。さて、狩りと言えば、人間は狩りが上手なのでしょうか?知恵と道具が最大の武器であるのですが、魚であれば、網で一網打尽です。大きな動物になってくると、銃を用いていますね。その道具を扱う事に長けている、とはいえ、みんなが扱えるという訳ではありません。それなりの訓練が必要です。つまり、非常に狩りがヘタという部類だと言えます。しかし、道具があることで、肉体的なハンディが克服できますから、その辺りは人間のすばらしさですね。自分たちで食料を作ってしまう、という技術まで産み出しました。その技術の恩恵を受けるには、とても複雑な仕組みが存在するのですが・・・シンプルな狩りの面白さは、人間である以上、味わう事が難しいのかもしれません。釣りだって道具を使いますしね。素手で魚を捕まえる事の難しさは、多くの人が体験していることでしょう。さて、鳥はその後、ちゃんと捕食できたのでしょうか。やや心配です。

ハンター消えたー