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    もしもリンゴが欠けていなければ

    先日発注したiPhone5sのホームボタンの交換部品が到着したので、早速、着手しました。タッチパネルのカバーを開ける手順は既に習得済み(失敗から学習)なので、滞りなく進みました。ボタンを外す工程は初めてなので、例によってYouTubeで方法を検索して、動画で確認しながら行う事にしました。ケーブルが既に(バッテリィ交換のミスにより)切断されているので、気兼ねなく取り外す事ができました。ところが、新しい部品を装着するのは、意外と難しくて、手間取りました。ボタンとスマフォ本体を接続するために、コネクタを本体の基盤に嵌める訳ですが、何回やってもすぐに外れてしまうのです。イライラしてしまうところですが、経験から焦ったら取り返しのつかない失敗に繋がる、と学習していますから、いったん作業から離脱して、一休みしました。動画を見て作業を確認しようとしても、肝心の取り付け部分は紹介されておらず、「外した逆の手順で取り付けてね」というスタンスでした。仕方なく、コネクタを外す部分を何回か巻き戻して観察したところ、しっかりとコネクタが付いている事に気付き、単純に押し付ける力が不足しているのではないかと考え、先ほどとは比べ物にならないほどの力で抑え込んだら、「カチッ」と子気味良い音がしました。精密機械に対して、力任せに臨むのはいささか気が引けますが、結果的に成功したのでOKとしておきましょう。その後も、細かい部品を取り付けるのに悪戦苦闘しましたが、何とか元通り(と見受けられる状態)に組み立てました。こういう作業の後、電源を入れる時の緊張感が溜まりません。プログラミングでいうと、最初に実行する瞬間ですね。思った通りの動作をすることは、今まで一度もありませんでした。この部品交換については、指示通りの作業ですから、よほどの間違いを犯さない限り、問題は無いはずです。電源ボタンを長押しすると、すぐにあの一口かじったリンゴの絵が画面上に現れました。そして、見慣れたロック画面が表示され、交換したばかりのホームボタンを押したら、何も反応しませんでした。はい、やらかした、と思った直後に、そういえば先日、Assistive Touchという機能を有効にしてそのままだった事を思い出し、無効に切り替えたら、ホームボタンは問題なく使えるようになりました。やれやれ、といった感じです。こうしたトライ&エラーは慣れることはありません。エラーは無いに越したことはありませんから。しかし、それほど甘くはありませんことよ、と誰かが耳元で囁いているようです。ガラケーや初期のスマフォであれば、バッテリィ交換を自分で行う事は容易でした。リアカバーを外したら、バッテリィが簡単に取り外しできます。最近は、どういう意図かは存じませんが、簡単に出来ないようにデザインされているので、この辺りはメーカーの思惑があるのだろうなぁと勘繰ってしまいます。ユーザが簡単にバッテリィを交換できる事で不都合があるとすれば、お金の部分でしょうね。交換工賃・修理代金或いは買い替えを促進する材料となり得るのですから、その辺りはビジネスだから仕方ないのだろうな、と感じる次第です。アップルが利益度外視の端末を創ったら、どんな製品(作品?)が産まれるのか楽しみです。ああ、もちろん創始者がデザインしたら、という意味です。その辺りは想像を膨らませて楽しみたいところですね。

    修理工の作品