• 雑談

    甘話休題

    台風は温帯低気圧に変わりましたが、気温も湿度も上がり、不快指数の高い環境に甘んじています。甘んじる、という言葉は面白いですね(関係ありませんが)。意味としては、許容する、受け入れる、などでしょうか。類語に、忸怩(じくじ)たる思い、苦渋の決断、敗軍の将は兵を語らず、やぶさかではない、勝利の女神が微笑む、などがあります。使い方を間違えていた可能性は否定できませんが、やぶさかではない、は勘違いしていました。てっきり、それほど悪くはない、という感じの意味だと思っていました。ポジティブな言葉なのですね。勝利の女神が微笑む、というのは、結果論ですよね。それよりも、勝って兜の緒を締めよ、の方が好きです。えっと、何の話でしたっけ?敗軍の将は兵を語らず、とは対比になりますが、同義、或いは類語で出てくるあたり、日本語は奥ゆかしい。苦渋の決断なんかは、毎日がそうではありませんか?仕事に行くのも苦渋の決断。朝食で食パンを食べるのも苦渋の決断(本当は黒パンが食べたい)。そうなると、毎日、苦渋を舐めていることになりますね。コーヒーは好きですから、苦はさほど気にならないかも(注:そういう意味ではない)。芸能人で辛酸なめ子、という名前の人がいますが、よほど辛い事があったのでしょうか。心配になりますね。きっと、名付け親は苦渋の決断だってことでしょう。敗軍の将は兵を語らず、というのは、日本の美学でしょうか。「徳」の部分でもあるのかもしれません。しかし、現代は戦国時代ではありませんから、敗軍であろうが、原因を分析し、同じ失敗を繰り返さないような努力を求められるのです。問題は、語り方かもしれませんけれどね。こういう言葉遊びは、尽きる事がない、と言えば嘘になりますが、有限とはいえ、その世界観の広がりは、時間との上手な付き合い方の一つではないか、と思います。