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    消えた感情の渦

    宿直業務のため、会社に一日中いました。一日中というのは、土曜日の朝から日曜日の朝までという意味です。月に一度のイベントですが、週末は作業がなくて、ただ事務所でゆっくりできますから、気楽です。来客も電話もほとんどありません。あとは、設備のトラブルが発生しなければ、穏やかなものです。しかし、今日に限って朝から、トラブルがあり、その対応に追われました。内容を書いてしまえば、配管の詰まりなのですが、それを除去するだけで、午前中が潰れました。原因として、作業スペースが確保するのに困難だった、という点を挙げなければなりません。配管が地面を這っているのですが、ステージ(作業台)がその上に、約60センチで設置されています。その下に潜り込む必要があるのですが、入口は四方すべて斜めの補強材が渡っており、隙間は身体がギリギリ通るくらい。腕立て伏せをするような体勢でくぐり抜け無ければなりません。ヘルメットを着用していましたが、ヘルメットはツバがある方向が長辺となるので、その隙間を抜けるためには、頭を横向きにします。頭は横向き、身体は腕立て伏せ状態なので、傍から見たら面白いだろうな、と思いましたね。潜り込んだら、座り込み、首を曲げながらの作業となりました。なぜ、こんなメンテナンスの事を考えない設計をするのかな?と疑問が浮かびました。最初にそういうデザインができるかどうかが、重要であることを学ぶよい機会となりました。さて、夜はテレビを点けると女子テニスの試合がライブで放映されていました。大きな大会の決勝戦で、日本の選手とチェコ(だったかな?)の選手の対戦でした。テニスはルールを把握していません。サーブの速度が180km/hと表示されていたので、そんなボールに当たったら大変だな、と想像したら恐ろしくなりました。日本の選手(とは言え、外国で過ごしていると思われます)は、最初のセットを獲り、2セット目もあと1ポイントで勝ちが決まる、というところで、崩れてしまいました。途中から感情が全面に出てきているな、という印象は受けていました。結局そのセットは失い、目に涙を浮かべていました。観ている方も、悲しくなりますね。少しく休憩を挟んで最終セットが始まったのですが、驚いたことに、さっきまでの激しい感情は全く消えてしまい、冷静で精悍な顔つきでプレイをしていました。その落ち着き方を見て「あぁ、トッププレイヤはこうやってコントロール出来るから強いのかな」と思った次第です。彼女はそのまま平静を保ち、勝利しました。圧巻でしたね。スポーツを学ぶ上で、感情的になることを教わることもありますが、試合での強さというのは、感情をコントロールするコトで得られるのではないかな、とトップアスリートを見ていて感じさせられました。世界ランキング1位ですか。素晴らしいですね。楽しい宿直業務になりました。