Piano,  クラシック

指が届かない

久しぶりにピアノの話題です。最近練習を始めた曲は、フランツ・リスト作曲「愛の夢第3番」です。正式名称は“Liebesträume”と表記されています。読み方は判りませんが、美しい響きがしそうですね(何となくですが)。ピアノのクラシック演奏では王道かもしれませんが、素人には難しいという事は、楽譜を見ればすぐに判ります。ピアニストの演奏を聴いてイメージを高め、いざ自身で練習しようとすると、全く理解できませんでした。特に、左手の動きが、行ったり来たりで何をしているのか、全く把握できなくなります。こうなると、直ぐにでも諦めて、辞めてしまいたいのですが、なかなかそれが出来ません。しかし不思議なもので、何回も弾いているうちに、それらしく聞こえるようになってきました。この曲は90小節前後になるかと思いますが、単純に考えて、1日1小節を完璧になるように練習すれば、90日で弾けるようになります。しかし、そんな練習法は、僕には向いていません。僕が所有している楽譜は、1ページ15小節なので、とりあえず1ページずつ、という感じで進めていきます。区切りの良い場所を見つけているので、多少の前後はありますが、だいたいそんな感じです。それで、どれだけゆっくりでも良いから、とにかく覚える事を優先します。覚えたら、あとはひたすら弾くだけ。他の曲も練習していますが、未だに完璧に弾ける曲はありません。最低でも1か所はミスをしてしまいます。下手くそだな、と思いますが、楽しいので気になりません。ヘッドホンをしているので、他の人に聞こえませんし。ところでフランツ・リストは、非常にピアノの技術が長けていたようで、ほとんどの曲を初見で演奏したそうです。ショパンとか、ヴェートーベンの曲も、ですよ。そしてそんな彼の曲は、技術的に難しい要素が盛り込まれているみたいです(納得)。具体的には、両手で10度離れた和音(例えば右手であれば、親指がド、小指がオクターブ上のミですね)を連続して弾くとか。普通の人では、9度が限界だと思います。愛の夢第3番では、恐らく、リストは片手で弾いていたであろう和音は、他の人には届かないので、どうしてもタイミングがずれた和音になってしまいます。それが、演奏を聴いている時の違和感となって聴こえてきます。しかし、そういうモノだと理解できれば、美しい音色に変わります。この曲は、憧れの曲目の内の一つです。いよいよ手を出してしまいました。気長に練習して、楽しみたいと思います。

幻想的な曲が生れそうな風景