哲学?

イロハを知る

物事には、順序と言うものがある、と言われたことがあります。誰に言われたかは覚えていませんが、もしかしたら、本で読んだり、テレビで聴いたり、マンガで見たりしたのかもしれません。いずれにしても、このような言われ方をする時は、「常識」という意味合いが強いと認識しています。例えば、ある事情で仕事を辞める時、先ずは辞表を上司などに提出することになります。それが受理されて、じゃあ、いついつに退職となります、という運びになるかと思います。僕が経験した退職では、そうでした。幸い、辞表を受け取ってもらえない、という状況にはならなかったのですが、周りを観察していると、上司に辞表を受理されないケースがあることを数件、確認しました。「ほお」と思いましたが、それには会社側の事情があり、単なる人手不足なのです。それを前面にだして、もう少し続けてくれないか、と上司がこんこんと、説いたそうですが、果たしてそれはどうなのだろうか、と疑問です。辞表を提出した本人は、並々ならぬ想いで、決意とも言える行動をするのですが、それを否定するような言動をする会社(というよりは管理職)というのは、はっきり言って魅力的ではないように映ります。これはあくまで個人的な感想です。他の人は、どう思っているのか知りませんが、当時の管理職の人は、やや不安というか、気の置けない人だったと感じています。それは他のある出来事で、さらに疑念が深まり、個人的に信用しなくなりました。といっても、もともとコミュニケーションは皆無ですから、特に問題はありませんし、ストレスになることはありませんでした。話を聞いていると、多くの人が辞めていったそうです。僕が入社してからは、二人辞めていきました。今では新しい上司が奮闘されておりますから、今後どうなるか、それはそれで楽しみでもあります。しかし、期待はしていません。期待するということは、自分にとって危険側の行動であることが、経験から学んだことです。精神的にも、その方が安定します。家に居る時も、同様です。家族にも期待をしないようにするのが、ストレスが少なくて良い環境になります。そういう考え方をする人は周りに少ないように感じますが、少なくとも一人は知っています。その人から学んだ事はとても多い。と言っても、面識があるわけではなくて、書物で、テキスト越しに学びました。良い出会いとは、必ずしも「面識」とは限らないということですね。話が随分と逸れてしまいましたが、順序を知る、ということはなかなか難しいもので、仕事の作業にしても、毎日行う、或いはもっと短いサイクル(毎時、毎分など)で繰り返すような作業については、ある程度は最適化されているはずなので、特に考えなくても卒なくこなせます。しかし、トラブルが発生すると、サイクルが寸断され、その原因を探す事になります。ある程度の原因が掴めたら、上司に報告し、指示を仰ぐことになるのですが、時折、原因が判らない事もあります。そんな時、人間の本性が現れるのですね。慎重派の上司は、どうにかして設備の損傷を最小限にして、トラブルを乗り切ろうとする傾向にあります。大雑把な僕は、とりあえず、設備を多少壊してでもトラブルの解消しようとするので、僕が作業をしようとすると「ちょっと待った!」と足止めを食らいます。そんな時、「ああ、早まった行動はとらないほうが良いのかな」と反省することになります。僕のやり方ですと、トラブルが解消されても原因が不明なままになる可能性が高くなるということに気付きました。このように、物事の順序を把握しておく、或いは予めプレビューしておくことで、目的に向かって慎重に事を進めることができて、結果的に間違いが少なく、時間もかからない、という事を学びました。異常時は慌てるな、という事を仕事で言われたことが多々ありましたが、ようやく理解しつつあります。

仕事のイロハ・ワインの色は?