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憂鬱になる単数と複数の違い
引き続き英語の話で恐縮ですが、この恐縮という日本語も、英語ではExcuse me や I’m sorry となるそうです。日本人はすぐに「sorry」と言うような話をよく聞きますが、オーストラリアであった人々は、頻度としては日本人と変わらないくらい用いていたと思います。もちろん、sorryと言っても、状況によって解釈は異なりましから、全てが「すみません」という意味ではない事は存じています。しかしながら、日本での「すみません」も、ほんの挨拶程度で用いられる場合が多いのではないでしょうか。謝罪としても用途というよりは、コミュニケーションの潤滑剤のような存在です。例えば、「そこのペンを拾っていただけますか?」と他人にお願いして、相手が拾ってくれたら、「どうもすみません」という人も大勢いるかと思います。本来であれば、「ありがとうございます」のような感謝の言葉が適当ですが、不思議と「すみません」が使われるのです。本当に感謝の気持ちだけであれば、「ありがとう」と言うのかもしれませんが、何かしら、非を感じる部分が存在した時に、もしかしたら「すみません」と発してしまうのかもしれません。先の礼であれば、自分で拾う事が可能であるにも関わらず、状況的に相手にお願いしているとしたら、「怠慢な私をお許しください」という気持ちがどこかに芽生え、「すみません」と言わしめているのかもしれません。これはこれで謙虚さが滲み出てよろしいのではないかと思います。多用すると、卑屈なイメージが浸透するのかもしれませんが、コミュニケーションにおいて、相手を敬う気持ちがあれば、それは素晴らしいことですし、それがたまたま上手に表現する方法を知らなくて、結果的に卑屈に見えてしまう、ということであれば、それは仕方のない事です。結局は、相手の解釈次第なのでしょう。前置きが長くなりましたが、今日は算数の英語について、です。1+1=2を英語で言えますか?僕は昨日検索して、ようやく知ったのですが、One plus One equals two.となりますが、注目するのは動詞のequals が単数となっていることです。1+1(One plus one) と聞くと、主語の要素が複数あるので、複数形として扱うのではないのか、と考えてしまいますが、どうやら左辺の式は、どんなに長くても、一つの式、つまり単数扱いになるということです。仮に左辺を、1+2―3×4÷5としても、○○ equals △で表現されます。これは思わず「へぇ~」と唸ってしまいました。別の表現として、The sum of one and one is two.がありますが、これも動詞は単数形の is ですね。英語の最初の大きな疑問点として、この三人称単数と複数形の違いがありました。小学生で習った公文式英語では、それについて考える余地はありませんでしたが、中学校では、その壁にぶつかりましたね。目を瞑っていたわけではありません。授業もちゃんと起きていましたし。日本語ではあまり意識する事ではないので、こういう違いを理解するのに手惑いますが、あまり考えても仕方ないので、あとは野となれ山となれ、で過ごしてきた結果、現在困っています。おあつらえのように準備されている言葉が「ちゃんと勉強しておけば良かった」ですね。こういう算術の表現以外にも、生活において必要な表現は、授業ではあまり学ぶことがありませんでした。その辺りは、先生もジレンマがあったのではないかと想像します。文法がメインの学習でしたから、こんな時、何て言う?という部分は、よほど時間にゆとりがなければ、カリキュラムに入らないことでしょう。しかし、子供を観察すると、最初は単語を吸収し、後から文法が形成されます。言語の習得の自然な流れは、先ずは単語の習得ではないかと。子供は、それで5歳になればペラペラになります。5年間、子供になった気分で取り組んでみようと思った次第です。
これは単数形?複数形?