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暇つぶしのレストラン
次女が誕生日を迎えました。ご飯を近所のファミリーレストランで食べたい、という要望があったので、そこに行きました。義父母と義弟も参加して7名の大所帯でテーブル席を占有しました。ドリンクバーがあるのですが、コの字型のテーブル席だったため、端に座った人は、誰かがバーに行くたびに席を立つ必要があります。あれは少し考え物ですね。スペースを無駄なく埋めるためのレイアウトだと認識していますが、お客にはあまり優しくない形状です。それとも敢えて、あの形で出入りを面倒にして、ドリンクバーの利用回数を減らそうとしている店側の狙いなのか、と勘繰りたくなるのは性格が悪い証拠でしょうか?子供たちは子供向けのメニューをチョイスしていました。ワンプレート(ワンディッシュ?)にあれこれと盛り付けられていて、合理的なメニューだな、と色眼鏡で見ていました。合理的の根拠は食器洗いが楽になる、という点とテーブルの省スペースにおいてです。僕は久しぶりにサーロインステーキを注文しました。最初はハンバーグにしようかな、と考えていましたが、そういえば最近読んだ記事で、良質の肉を食べていないため中性脂肪が増える、という論旨を見かけたので、これ以上会社の健康診断でトラブルに見舞われたくないと思い、遠慮なくステーキを選択しました。その代わり、ドリンクバーは無しにしました。というか、食事には1杯のお水で十分です。サラダバーは価値があると思います。野菜は高いですからね。この日は和食セットというご飯とみそ汁だけのセットにしました。何と豪華なメニューなのでしょう。まるで自分の誕生日のような気分を味わう事ができました。それで主役の次女は、そのお店のサービスをフル活用して、誕生日プレゼントと店員によるバースデーソングを楽しんでいました。バースデーソングは、テーブル席の前で店員さんがやや恥ずかしそうに歌ってくれるので、こちらも何だか恥ずかしい思いになります。他のお客さんも何が始まるのか、という好奇の目で見てきます。こういう時は「恥は一時」という言葉を思い出してその場を凌ぐ事になりますが、その表情は苦笑いによって表現されます。まあ、子供は喜んでいたのでよろしいのではないでしょうか。奥様も調理の手間が省けて楽だったことでしょう。いえ、間違えました。料理の腕を振るう機会が減って残念だったことでしょう。ところで、ファミリーレストランというと、若い人たちが利用するイメージなのですが、この日は少ないようでした。というか、中年以上の人たちが多かったです。僕が二十歳前後の頃は、アルバイト仲間としょっちゅうファミリーレストランに入り浸っていました。週末ともなれば、アルバイトが22時頃に終わるので、それからお店に行き、ドリンクバーだけを注文して朝まで語り明かしたものです。そうか、行動の時間帯が違うのですね。もっと遅い時間から若者たちが集まり始めるのかもしれません。それとも、スマフォに夢中で、ファミリーレストランに行く事もないのでしょうか。それはそれで良い事かもしれません。自宅にいれば、少なくとも外の事件に巻き込まれる事はありませんから。コミュニケーションの本質を言葉に求めるのであれば、わざわざ出かける必要はなく、インターネットで繋がっていることで満たされるのだと想像します。そもそも、なぜコミュニケーションを必要としているのか、その点について自分なりに考察することが良い暇つぶしになるのかもしれません。
ロイヤル・レストラン