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視線の先に映る未来像
身体障障がい者向けに、目線の動きを利用してパソコンを操る技術が実用化され、少しずつ広がっているというニュースがありました。先ず浮かんだイメージは、目線の動きがマウスの代わりで、座標を移動させ、クリックには瞬きを使うのかな、というものですが、少々違うようです。視線を画面の一定の場所に向けることで、その先にある文字を入力できる、という入力装置のようです。名称も「視線入力装置」と書かれていました。入力に特化した装置ということですが、何処かに決定ボタンがあり、それがマウスのクリックの役割を果たしているのでしょう。ある条件により、情報端末を充分に扱う事が出来ない人たちは「情報弱者」と言われますが、少なくとも身体的な理由で情報端末が使えない、という状況が少しずつ改善されているので、とても素晴らしいことだと思います。入力の速度が早ければ、良質なアウトプットが可能になる、という命題は、真ではありません。視線入力装置入力での入力速度は、普段パソコン作業をする人たちからみれば、「仕事が終わらないのではないか」と思えるような遅さかもしれませんが、仕事で生まれるような無味乾燥な資料とは全く異質のアウトプットが生成されることでしょう。それらは芸術的な要素を備えていると個人的には思います。なぜなら、感性によって、アウトプットされるからです。可能性が広がる、という事は、個人にとっても日本経済にとっても、ひいてはこの世界において、重要なファクタだと言えます。ちょっと言葉遣いがこなれてきましたね。意識が高い訳ではありません。意識が高い系というカテゴライズは、ネガティブな印象を抱きがちですが、必ずしも悪いことではないと言えます。ただ、受け手によっては受容しづらい部分が、外見に現れているようですね。意識という内部的な部分を指摘しているのに、なぜか外見で判断されてしまうという、パラドックスは一体どこから産まれてくるのでしょう。まあ、いわずもがな、人間の意識からですね。今後、高度な情報処理システムが浸透し、AI(人工知能)が様々な仕事を担うようになると予測されていますが、そこで重要になるのは動力である電気ですね。最近、気象の影響で停電が各地で発生していました。AIがクリティカルな処理を担うようになった場合(特に医療系ですね)、この停電に対する準備というのは気を遣う部分だと思います。バッテリィが大量にあれば、数日は凌げるかもしれませんが、ライフラインとの共用となると、それだけの電源を確保するのは難しいのかな、と想像します。しかし、バッテリィの容量は、スマートフォンの進化に伴い、小型で大容量化の技術が向上しているようです。また、太陽光発電についても、少しずつ発電効率が向上しているようなので、今後は有事の際に活躍する技術がさらに発達することを期待できそうですね。上記「視線入力装置」は、構想としては恐らく何十年も前からあったはずです。それがようやく形になり、(経済的に)実用可能になったのが、つい最近なのです。そうやって考えると、研究開発に携わる人たちがどれくらい先の未来を見て生きているのか、興味深いところですね。
噛まれると幸運