散歩

抜け殻セミナー

今日も写真を添えましょう。蝉の抜け殻です。昆虫やトカゲなどを見ていて「どうやってあれだけ細い脚で、身体を支えているのだろう」という疑問が生まれます。しかも、地面に対して直角或いはそれ以上の、というか水平でも落ちずにその場所に留まっていたりしますよね。脚の先にトゲトゲがあって、それが滑り止めになっていることは理解していますが、水平面で自重を支えるだけの抵抗力があるのは、物理法則に反するのではないか、と疑ってしまう訳です。いえいえ、目の前で起きている事は、物理法則に従っているはず。という訳で、少し検索しました。詳細は割愛しますが(常套手段)、例えばテントウムシ。ガラスでも滑ることなく登っていきます。その秘密は、脚の先にある毛のようです。5ミクロンほどの細かい吸盤状の毛があり、その吸盤の力で、ガラスのようなツルツルな面でも、吸着して自重を支える事が可能になっているようです。また、吸盤状だけでなく、毛先が尖ったものも生えているので、当然、樹や壁面にも対応できるのですね。ただし、仮にテントウムシが4本脚だとすると、充分な吸着力を得ることができないため、滑り落ちるだろう、という予想がなされています。つまり、脚の数にも意味があるのですね。しかし、こうして蝉は雄姿を残し、樹上で雄たけびを挙げ続けて、夏を盛り上げてくれます。そのミンミンという鳴き声は、癒しのように聞こえる時があり、優雅なひと時を演出してくれるのです。

天を仰いで