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終電パンタグラフ
最近は車での移動ばかりで、公共交通機関を利用する機会があまりありません。電車通勤をしていた頃は、ラッシュアワーの人混みが憂鬱でした、いざ乗らなくなると「たまには乗りたいな」などと考えてしまうあたりが人情というものでしょうか。違いますね、はい。心得ております。イメージは、窓側の席に座って、外を眺めながら、のんびりと流れて行く風景を楽しむ、というものです。吊革につかまって周囲に気を配るような時間はもう結構(笑)。充分に経験しました。あれを一生続けることは、僕には無理だと感じられます。都会の移動手段としてはとても有効でしょうから、決して否定するつもりはありませんが、プライベートな空間があまりにも少なすぎる、と思います。田舎であれば、周りを見渡しても誰もいない時なんて、しょっちゅうあります。今暮らしている町は、都会でもないし、田舎でもありませんが、他人との距離感は悪くないかな。程々が一番。電車と言えば、何を思い浮かべるのか、というのは人それぞれですが、僕の場合はパンタグラフが気になったりします。あの、車両の上で菱形に構えている、集電装置です。詳しい訳ではありませんが、何となく面白いな、という程度に捉えています。電車であれば、編成車両のうちに一つは存在しているはずですが、その取り付け位置というのが、特に決まっていないというか、車両のタイプによって異なるようです。車両は基本的に側面から見れば線対称になっているものが多いようですが、なぜかパンタグラフは中心ではなくて、前後に取り付けられるようです。その理由は調べてみても見つける事ができませんでした。きっと、安全上の問題か、あるいは合理的な理由が存在しているはず。それは乗客には不要な情報ですから、特に公開されていなくても問題はないでしょうけれど、気になったら知りたくなるのが人情というものでしょう。違いますか?集電が目的であれば、当然車両に一つあれば済むわけですが、中には前後に二つ設置されている車両も存在しています。中にはパンタグラフとは呼べない、シングルアーム型の集電装置もあります。新幹線がそうですね。技術的な進歩は当然あるわけですが、車両が動く間は利用されるでしょうから、長らく変化はしていないように思われます。しかし、あの四角の箱型が人間をより多く運送するために、最も合理的なデザインであるというのは納得できます。とはいえ、少しくらいは遊び心を、スタイルに取り入れても良いのではないか、とも思います。ペイントされて、奇抜なカラーリングの車両も時折見かけますが、微笑ましい限り。そういうゆとりが、増えると生活も楽しくなることでしょう。