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ニュースペーパという商品の価値
本の話をすると予告したので、それについて書こうと、ふと考えていたのですが、電子書籍の台頭により、書籍の所有数が減るとばかり予想していましたが、意外と紙面の方が売れているのですね。2017年の出版市場合計は、1兆5900千億。その内、印刷物は1兆3700億、電子書籍が2200億。印刷物が86%で電子書籍が14%ほどですね。それほど需要がないのでしょうか。そういえば、新聞の営業がまだ外回りをしているようですから、なかなかすんなりとは移り変わることができないようです。新聞であれば、情報端末(例えばスマフォ)に、毎日配信する事も可能ですし、実際、一部の契約者はそうやっていることでしょう。ニュースの配信を行う場合は、特に時間に拘る必要はないと思います。記事の推敲が終わった時点で、拡散させるだけですからね。リアルタイムな配信がオンラインニュースペーパの魅力の一つである事は、間違いないはずです。紙面で読む魅力とは何でしょうか。僕の新聞のイメージは、朝食を食べながら、或いは電車の中で読む人が多いという認識です。電車の中では、広げて読むと満員の場合、ひんしゅくを買う事になります。僕は新聞を読みませんし、テレビも観ないので、情報収集はさほど積極的に行っていない方だと自覚しています。それは、敢えてそうしているので、時折、会話を振られても答えることができません。特に、芸能ニュースや、テレビ番組の話は、壊滅的です。「ほお」としか、答えようがありません。嘘をついて「面白いよね~」って反応することは簡単ですが、そこまでして話を合わせる必要性を感じません。奥様がその類の話が得意で、僕は聞いていてもチンプンカンプンです。「○○というドラマを覚えている?」といきなり質問される時がありますが、素直に「テレビはあまり観ていない」と答えます。そのやりとりを、既に何十回としていると記憶しているのですが、彼女からアプローチの方法に変化はありません。「もしかしたら、知っているかもしれない」という、物凄く低い確率に賭けているのかもそれませんね。彼女はそれほどギャンブル好きではない筈ですが。或いは、テレビを観ていない、というやり取りの記憶が欠けているのかも。はたまた、「自分は知っているが相手は知らない」という優位的状況に、ご満足しているのかもしれません。それで、新聞の話ですが、リアルタイムでニュースを受け取っても、仕事などの都合により、読む時間が限られている場合、やはり紙面で決まった時間にまとめて読んだ方が、合理的かもしれませんね。では、エネルギィの観点から考えてみましょう。紙の製造から、印刷するための設備、インク、配達、それらにかかわる人の活動などは、非常に多くのエネルギィを消費しています。電子書籍であれば、それらのうち、印刷に関わるエネルギィやコストを削減できるのです。しかも、ゴミも出ません。不要になったら、端末から削除するだけです。この違いが非常に大きい。今後、エネルギィ不足に陥る前に、早めに消費者が行動を起こさなければなりません。企業は、そのための努力はしているように見えます。後は、消費者がその技術を受け入れてあげるだけです。もちろん、金銭的に購入できないという理由もあることでしょう。それはそれで良いと思います。新規でモノを購入する際、それの末路まで考えてあげることが、理想的なのかもしれません。とはいっても、皆さん、リサイクルに出されていますよね・・・今一つ説得力に欠けましたね。という訳で(?)、電子書籍は、学校や仕事、図書館などでもっと普及すると、ペーパーレスに近づくことができるはずです。大人が実践すれば、子供達は自ずと行動を起こすことでしょう。
何が残されていくのか