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融解した固定観念
新しい発想を得るためには、固定観念にとらわれない事が重要である、という意味合いの文章を時折見かけます。ともすると、固定観念とは何か、と疑問を抱くことになります。辞書には、明らかに間違っている認識を訂正しない事、とあります。これは、どうでしょう。僕は、固定観念という言葉の意味を少しはき違えていました。「間違っている認識」がそもそも根本にある、ということですね。てっきり、「思い込み」の類だと考えていたのですが。「A is B」という表現は固定観念にとらわれやすいと思うのです。例えば、「空は青い」と言うと、空は必ず青い、という誤解を招きます。夕方、夜、朝、曇り、雪、雷とそれぞれ天候により空の色は変化することは言うまでもありません(書いてしまいましたが)。他には「鳥は空を飛ぶ」というと、ダチョウやペンギンが怒ってくちばしで突いてきそうです。日常生活でよくある誤解は「男は身勝手だ」、「男はいつまでも子供だ」、「男は気配りができない」ですか。耳に痛い言葉ですが、こういう言葉は真摯に受け止めておいたほうが、良いのかもしれません。それを言わせるだけの行動をしているという事実があるはずですから。それで固定観念は、指摘を受けたら、自分の考えが間違っているのかもしれない、と疑う事が大事ですね。明らかに理論が通っていて、相手の言う事が間違っていれば、その限りではない、ということでもあります。その分別が難しいのかもしれません。特に、理論が存在しない事柄については、客観的に判断できませんから、「A is B」ではなくて、「A maybe B」のような、可能性を残した捉え方にすれば、固定観念に捕らわれにくいのかもしれません。「空は多分青い」であれば、上記のような天候による変化の可能性が含まれることになります。「鳥類には、空を飛ぶ種が存在する」と言えば、もっともらしい言い方ですが、普通は「飛ばない種が存在する」でしょうね。しかしよく考えてみてください。そもそも、鳥は空を飛ぶ、という先入観があるのではないでしょうか?もしかしたら、統計を取ると、飛ばない鳥の数の方が多いかもしれません。冒頭の1文が意味するところは、このように、可能性を否定しない事がより自由な発想を得る方法なのかもしれない、という事で落ち着きましたが、よろしいでしょうか?勝手にすればよろしいですって?もしかして、あなたは男性ですか?これは決めつけですね。しかし、周りの人間を観察していると、この種のカテゴライズが好きだな、と感じる事が多々あります。その最たるものが、血液型別性格判断でしょう。A型は神経質、B型は自己中心的、AB型は二重人格、O型は大雑把、などのように、非常に簡単に個性を分別してしまうのです。これはいかがなものか、と思わざるをえません。はっきり言って、ヒトはそれら全ての要素を含んでいるのではありませんか?それとも、それを理解したうえで、敢えて言うのでしょうか。会話のとっかかりみたいなもので、飲み会やコンパ(違いは不明)で共通話題として、盛り上がるのかもしれません。しかし、「あなたはO型だから大雑把ですね」と言われたら、僕だったら「その理屈の方が、僕より大雑把ですね」と返答してしまいそうです。自己紹介であれば、「僕という人間を大雑把に述べると、二重人格の持ち主で、一人は神経質、もう一人は自己中心的です。O型ですけど。」なんてどうでしょう。嫌みに聞こえますか?こういうジョークを理解していただけるような出会いがあるなら、飲み会やコンパは捨てたものじゃないな、と認識を新たにする所存ではあります。しかし、基本的にお酒が絡んでくるので、いえ、実際に絡んでくるのは酔っ払いですけど、下戸の僕はそういう場には行こうとは思いません。散々、嫌な場面を見てきました。もう自分に無理をかけないように、逃げるという選択肢を見つけました。それからは、気が楽になりました。ところで、僕は本当にお酒を飲めないのでしょうか?今まで、全く飲んだことがない訳ではありません。ビールは美味しさが分かりませんが、日本酒は香りが良いし、味も好きです。ワインは、香りが素晴らしいのですが、味は渋いというイメージ。他は記憶にありません。たいてい、一口で顔が真っ赤になり、後ほど、(僕の大嫌いな)頭痛が襲ってきます。二日酔いと言われるものが、ものの30分で現れるのです。これはやはり、飲まない方が良いでしょう、という結論になりますね。固定観念のままの方が、都合がよろしい事もあるようです。だって、男は身勝手ですから・・・
決死のワイナリーツアー