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音の違いが感覚に与える影響
ピアノ(というか、キーボード)の練習をする時は、必ずヘッドホンを装着します。大きい音で弾きたいのですが、賃貸住宅なので、周りに迷惑がかかるし、自分だけで楽しみたいという願望もあるからです。隣に保育園の先生が住んでいますが、時折、キーボードを練習する音が聞こえますが、音量には配慮していることが伺えます。上手なので、聴いていても不快ではありません。それくらいのレベルになれば、僕もヘッドホンなしで練習するかもしれません。手元には、2つのヘッドホンがあり、一つは、もともとピアノに付属していたもの。もう一つは、奥様が欲しいといって購入した、テレビ用のヘッドホンがあります。つい最近までは、音は聞こえれば何でも良い、と考えていたので、ずっとキーボード付属のヘッドホンを使っていましたが、ちょっと耳が疲れるというか、頭が疲れる感じが何時もありました。原因は不明ですが、可聴域外のノイズではないか、と考えられます。というのも、8年まえに製造されたもので、プラグの差し込み方でノイズが入るようになっていたからです。これはいかん、と思い、奥様が夜間に愛用しているヘッドホンを拝借して、練習してみると、あらら、今までの音は何だったの?というくらい臨場感があふれ、少し上達したような気分にさせてくれました。完全に味をしめましたね。ヘッドホンを交換しただけで、こんなに違うものなのか、と驚くばかりです。しかも、その音の変化により、新たな発見がありました。今までは、ピアノに比べ、キーボードの鍵盤がものすごく軽いな、と思っていたのですが、ヘッドホンを交換したら、よりピアノに近い「重み」を感じるようになりました。音の強弱は機能的に表現できないのですが、この「重み」を感じることが、物凄く嬉しいのです。というのも、たまに実家に行き、ピアノを弾くのですが、思いのほか、鍵盤の「重み」に苦戦して、指が動かないのです。すこしテンポの速い曲になると、全く指が追いつかない、あるいは、音がついてこないのです。これには、本当にショックを受けます。曲がりなりにも、毎日練習して、少しは自信を持って、実家のピアノでの演奏に臨むのですが、上記の理由により、ことごとく打ち砕かれるのです。正直、これには凹みました。ですから、キーボードでの練習で「重み」を感じることの重要性というのは、そのような経験から感じたことです。いつも、ピアノで練習できれば、そのような悩みとは無縁だとは思いますが、こういう悪戦苦闘をすることも、後の笑い話として、温存しておこうという、只では転ばぬ精神の持ち主が、僕です。遠回りが好きという訳ではありませんが、自分が進んでいる道を、わざわざ否定する必要はないですし、そこまで合理的にするほど、「仕事」として練習している訳ではありません。純粋に楽しむことが、一番の目的です。ちなみに、実家で鍵盤が重く感じると母に言ったら、「それはまだ軽いほうだよ。」と返答。これまたショックでしたね。まだまだ道のりは長い、という事ですが、その分、楽しみが多く待っているはずです。これは、予感であり、希望でもあります。その楽しみを得るために、毎日少しずつ、進んでいくしかありません。そろそろ、基礎練習を本格的に考えたほうがいいのかもしれない、と考え直しています。コードも理解していませんし。ギターを始めた時は、コードから覚えたので、楽譜にコードが書かれていれば、それを見ながら演奏する事ができました。ピアノも同じようにやれば、もう少し上達が早かったと、分析します。後悔はしていません。ええ、していませんとも・・・先ずは、メジャコードから・・・写真は、街中で見つけたパフォーマです。ついついファッションに目が釘付けになりがちですが、このバグパイプの演奏は繊細で素敵でした。
スタイルが音に与える影響