ドコからきたのかニホンジン
私たちの祖先を辿っていくと、人類誕生の謎が見えてきます、と書くとまるで大学教授にでもなったかのような錯覚を覚える事ができて、満更でもありません。しかし、現実には祖先を辿ったのは、せいぜい3代くらいまでで、僕から見た曾祖父までですね。それより以前の祖先については、全く情報がありません。ありませんと言うか、訪ねてもいないですね。現代の平均寿命と平均出産年齢ですと、だいたい曾祖父と入れ替わりくらいの誕生サイクルになるかと思います(適当ですみません)。もっと分かり易くするために、100年で3代が入れ替わるとしたら、例えば1万年前は300代前ですか。発見された人骨で、日本最古のものは2万年以上前と言われますから、600代以上にも及びますね。もう、数えるだけでヒィヒィなりそうです(センスのないジョークですみません)。さて、日本には、最初から現人類が存在していたわけではなくて、旧石器時代の移民が祖先だという考え方が今のところの定説のようです。しかし、日本は島国です。周囲を海に囲まれています。その海を越えてきたということは、当時に船を作るだけの技術を持っていたということでしょうか。それとも、大陸移動説で考えると、ユーラシア大陸と繋がっていたのでしょうか。陸続きだったかは不明ですが移動手段を考えれば、当時は海に囲まれていた、という訳でもなさそうですね。進入ルートは、3通りあると考えられていて、南西諸島経由、朝鮮半島経由、サハリン経由が挙げられます。沖縄の石垣島では、国内で最も古い人骨や化石が見つかっているそうですから、その辺りは繋がっていたのですね。何か、感動を覚えます。ただ、縄文人との係わりはないようで、縄文時代に入る前にそのエリアの人類は絶滅したのかもしれません。まだ見つかっていないだけかもしれません。可能性としては、どちらも存在します。だから、研究の対象となるのですね。そして、朝鮮半島経由。こちらは本島に直接入ってきている可能性が高そうです。サハリン経由は、少し後の時代になり、それはユーラシア大陸側の移動が、南西から来ているので、その分の時差だと言えます。そして面白い事に、DNA調査をすると、朝鮮半島経由とサハリン経由では、ミトコンドリアDNAが異なり、前者がM7a、後者がN9bと呼ばれるそうです。祖先がどちらであるか、調べてみるのも面白いかもしれません。全く関係ない人種だと思っていても、元を辿れば近い存在なのだということが良く理解できます。ヘイトスピーチなどという表現を良く見かけますが、このような祖先についての一考察が、柔和な発想に繋がるのではないか、と少し期待してしまいますし、改めて科学ってすごいなって、思いました。今日は小学生の感想文みたいですね。実は、「子供の科学」を読んだからです。
