雑談

20年という年月が教えてくれること

実家で友人と会いました。お互いの家族を知っており、幼少期はよく遊んでくれたお兄ちゃんです。実に20年ぶりの再会です。テレビ番組ですと、VTRが流れて、扉が開いて、涙の一粒も流さないと許されない、という空気に支配されがちですが、この日は涙で頬を濡らす事はありませんでした。思い出話に花が咲きましたから、もしかしたら笑い涙が出たかもしれません。とにかく懐かしい、という感じでした。父も母も彼の成長ぶりには驚いていました。彼は社長さんですから、社会的地位は非常に離れていますが、気さくに話しかけてくれるので、年上ですが昔の呼び方のまま「○○君」と語りかけました。親しき中にも礼儀あり、という故事はありますが、この日はなんだか昔を振り返る時間を与えてもらったような気がしたので、敢えて礼儀に欠けたコミュニケーションをしました。年上の人で、しかも社会的地位も上の人に対して、こんな距離感で良いのか、と途中で自分に疑問を投げかけていましたが、そんなに背伸びをするつもりはありませんし、ありのままの自分の姿を見てもらった方が良いと思いました。彼はしばらくの間、仕事に夢中で遊ぶこともあまりせずに過ごしてきたそうです。最近になってようやく時間が取れるようになったので、自分の好きな事を始めようとしているのです。素晴らしい事ですね。ゆっくりと過ごして、楽しい時間を過ごしていけることを祈りましょう。独立したきっかけは何か、と尋ねたら「自分でやったほうが早いから」との返事でした。それだけ会社のスピードに疑問を感じたということでしょうし、その感覚を信じて起業するという身の軽さは、凄いとしか言いようがありません。僕にはできない、と思いました。彼は自分で「営業が向いているから」と長所を語ってくれましたが、その自身に満ちていて、しかし謙虚さも兼ね備えた言葉を聞いて「ああ、こういう人柄だから、成功するのか」と納得しました。僕の今後の展望を聞かれましたが、特に無いので、正直にその旨を伝えました。画策している事はありますが、正直まだ何も形になっていません。ですから、語るに溺れないように、その部分は沈黙しました。ある程度形になってきたら、伝えると思います。有言実行タイプではないので、裏でコソコソやっているのが性に合っています。こういう性格を嫌がる人はいますが、それも個性ですし、あまり大きい事を言って、実行できないのはなんだか辛いのです(経験あり)。ただ、家でコソコソやっていると、奥様に見つかってしまい「何をやっているの?」と問いただされることはあります。その時は正直に展望を語ります。そうしないと、納得していただけませんから。正直に話せば、理解を示してくれるので、その点は非常にありがたい事であります。次に友と会う時は、ぜひ将来の展望を伝えられるように、日々精進していこうと、改めて思いました。良い刺激をありがとう、と友に感謝です。

次の再会を夢見て