雑談

小さな憎しみの果てに

9・11が近づくと、何やら緊迫した気配が、ニュース欄を支配しているように感じます。毎年、心の中で「頼むから何も起きないでくれ」と祈るようになりました。17年の歳月が過ぎたとはいえ、傷跡は未だに癒えておりません。それは日本の震災においても、また他の災害でも同様です。アメリカの同時多発テロは、ウサマ・ビン・ラディン率いるアル・カイーダが首謀・実行しましたね。アメリカン航空とユナイテッド航空からそれぞれ2機ずつ旅客機(ボーイング767と757)をハイジャックし、ワールドトレードセンター(以後WTC)の北棟と南棟、ペンタゴンに飛行機ごと突撃しました。もう一機は目標建物に到着せずに墜落したそうです。最初のWTC北棟に突入したのが午前8:46頃、南棟が午前9:03頃、ペンタゴンは午前9:38頃。1機だけ墜落した機体は午前10:03頃となっています。80分の間に、次々とテロによる攻撃が発生するなんて、想像するだけでも恐ろしい(現実に起こったわけですが)。こういう時に巻き添えになるのは、ほとんど民間人です。ハイジャックしたテロリストも死んでいますが、卑怯なやりかたですよね。罪の無い人々を巻き込むなんて。ところで、ハイジャックされた、とサラリと説明されて納得できますか?僕はどうして、そんなに簡単にハイジャックされるのか、という疑問が浮かびます。しかも、同時に旅客機4機において、です。手順として、①乗客を装って搭乗→②機体が空中で安定したらハイジャック開始→③コクピットに進入→④操縦士を殺害、となるわけですが、コクピットに進入できてしまうのは何故でしょう?そういった可能性を考慮していなかった、という訳ではないはずです。それよりも優先する何かがあったのか、それともテロリストが狡猾だったのか。調べても詳細は判りません。もちろん、この事件がきっかけでセキュリティが厳しくなり、ハイジャックを未然に防ぐ事が可能になっているわけです。様々な体制や設備、マニュアルが見直されて現在に至るのですが、人間の狂気は本当に恐ろしい、と思います。このテロリスト集団は冷徹で知能も高いのですが、根本的な部分が、狂気によって支えられていたのではないか、と想像します。ハイジャックする前に、飛行機学校で免許を取得して、ハイジャックする旅客機については、フライトシミュレータで訓練していたことが判明しています。用意周到というのでしょうか。目的が破壊だということに、何の疑いも無かったのでしょうね、きっと。僕のような凡人が想像しても彼らの思考・思想はとうていトレースできません。いえ、受け入れたくない部分があると言えます。こういった不測の事態に備えるというのは、簡単に出来るものではありません。どこかで、楽観的に考えてしまいます。しかし、現実として起きている、という部分を念頭に置き、自分の生活がどうあるべきか、考えていかねばなりません。いえ、独り言ですから気になさらずに。憎しみが無くなりますように、というのは難しいでしょう。しかし、少しでも和らぐように、願うばかりです。

グッドラック!